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「トンネル」を照らす光

執筆者の写真: 金田 千依金田 千依

私が助産師を目指したきっかけは、看護実習で初めてお産を見させていただいたときに

「心が震える感動」

を、人生で初めて経験したことです。


その後、助産師の勉強をしていくなかで、私は「親子の関係」にとても興味を持ちました。


乳幼児期は育児のスタートであり、とても大切な時期だと学んだのです。


そんなに大切な時期なら、完璧に育児しなきゃ。良いと言われるものは全てしなきゃ。

と、思いましたか?


私は、そう思った時期があります。


いつか自分も母になるかもしれない。

自分の子どもには、最善を尽くさないと・・


色々な育児法を調べては、たくさんの情報に途方に暮れ、

あれもこれも、どれも完璧にできる自信がない・・と、

未知の育児にとてつもないプレッシャーがありました。


暗闇に包まれ、長く暗いトンネルに迷い込んだかのようです。


なぜ赤ちゃんの頃の育児が大切なのか。


それは、乳幼児期に「人を信頼する感情」がもっともよく育つからです。

この「信頼する」ことは、子どもの生涯の基礎になるものです。


自分でなにもできない赤ちゃんが、こうしてほしい・ああしてほしいといった時に、

お母さんやお父さん、周りの人がその通りに欲求を満たしてあげる。

そうすることで、「いろんな人を信じる力」が育っていきます。


つまり、

「赤ちゃんの欲求や期待に、できるだけ十分に応えてあげること」


それだけでいいんです。


なんで泣いてるか分からないけど、あれかな?これかな?とやってみる。

赤ちゃんをたくさんハグして、目を合わせてみる。


それが赤ちゃんの「人を信頼する力」を育てます。


ただ、それって自分に余裕がないと難しいですよね。


産後の身体は全治2ヶ月以上の大怪我と同じ、とよく言います。

自分の身体も大変な中、授乳や育児に悩むお母さんをたくさん見てきました。


山奥の長いトンネルも、明るい光で照らしてあげれば、なんてことない「道」ですよね。


赤ちゃんをたくさんハグして、見つめて、笑顔でいられる。

そんな心と身体の余裕が持てるように、信頼できる必要な情報を届けて育児をラクにしたい。

産前から産後までお母さんとお父さんに寄り添い、一緒に育児をしていきたい。


そう強く思い、

開業助産師として活動していくことを決めました。


一人でも多くの人に、一つでも多くの光が届くように、日々活動していきます。






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